「いじめのない学校作り宣言」

我が国では今いじめの問題が新聞やマスコミを騒がしている。
いじめがいつ自分たちの周りで起こるとも限らない。
私たちは、この問題を他人事のようにみてはならない。
私たちは生徒同士が気軽に話し合い意見を言える雰囲気を作り、
お互いが理解を深める中でいじめについて考えていきたい。
これをいじめのない学校づくりの一歩としここにいじめのない学校作りを宣言する。

                                1996年4月25日
                      長野県下諏訪向陽高等学校 生徒自治会


 下諏訪向陽高校には、「いじめのない学校づくり宣言」という宣言があります。
これは、1996年、生徒自治会によって宣言されました。この宣言についての詳しい経緯については残されていませんが、「いじめのない学校づくり宣言」は、生徒たち自身が考え、つくられたものだといいます。以来、この宣言は下諏訪向陽高校の大事な生徒自治事業の一つとして引き継がれています。
いじめが原因による不登校、引きこもり、自殺などが多々発生している現代社会。これらは、自分たちの身近で起きてしまってもおかしくはないことです。しかし実際は、どこか他人事のように感じている人がほとんどだと思います。
向陽高校では毎年、生徒自治会によって「いじめのない学校づくり」を宣言するための、生徒による署名活動などが行われています。この活動は私たちに、普段考えることのない「いじめ」と向き合い、考える機会を与えてくれています。人は皆それぞれ違っています。学校のように集団で生活していく中では、意見の食い違いや性格の不一致などといった問題が起きることは当たり前のことであり、仕方のないことだと思います。しかし、その問題が「いじめ」につながってはいけないのです。様々なトラブルの起きる集団生活の中でも、向陽高校は誰もが過ごしやすく、楽しい学校生活を送ることができる環境でなければなりません。
向陽高校がよりよい学校になっていくためにも、今後もこの宣言を引き継いでいってほしいです。そして、「いじめ」による事件がなくなり、向陽高校に限らず、快適で過ごしやすい世の中をつくっていきましょう。